『ナイツテイル』2018/10/4 昼、夜の部@梅芸

うわー!
書いた文章半分消えた!
めっちゃショック!!!!
しくしく。
泣いてても仕方ないから、もう一度書くか。もうざっくり書くw

あともうすぐ千穐楽だしいいかなと、ストーリーがっつり書いてます。ネタバレ嫌な方は回れ右で。
ではでは。

 

行って来ました。
10/4昼夜公演『ナイツテイル』。
昼は1階最後列。
夜は2階最後列。てか金魚鉢w
本当は3階後ろから2列目だったが、3階の階段が上がれず、席まで辿り着けなくて断念。代わりに2階のお子さん連れの方用防音室に案内される。全面は二重のガラスかアクリル板かなんかで防音されていて客席の音もほぼ聞こえないしめっちゃ薄暗い狭い部屋なんだけど、舞台始まるとちゃんと舞台見えた。音は部屋にスピーカーがあって、昼の1階最後列よりむしろ音響良い。昼は光一氏の歌声なんかで聞こえないな~と思ったところもよく聞こえた。
席はいずれも上手側。だから上手の階段が死角だった。

入場すると幕の降りてない舞台が見える。
微妙に傾斜の付いた床に、セットは背景部分に半円のバック。イメージは巣らしい。八方に広がる鳥の巣か蜘蛛の巣か知らないがそれの上半分だけにしたようなものをバックに立て掛けたような。その裏には階段が付いていて、階段はアーチ状で左右から上がれる。途中は所々広くなっていて、そこで太鼓、三味線、横笛の演奏をしていた。階段頂上部でも芝居していた。
巣をイメージした部分は棒や網状や板状のものが組み込んであって途中を登ったりもしている。色は茶色で素材は金属か?
床は15°ぐらいの傾斜だっけ?ほぼ分からない程度。
オープニングで舞台の床に赤い大きい円の光りが見える。その中が回り舞台になっていて、セットは変化なしだが、回転して、小道具と人の動きで場面転換する。
小道具は、獄中のベッドや森の木々(金属製でシルバー)や花々。

オープニングで舞台真ん中が焚き火っぽい。その周囲を人々が踊っている。スモークも焚き火から出ている。ジャーン!て感じではっと気付くと真ん中に光一氏と井上さんが出現!え?どうやって?!夜公演で確かめようとしたら忘れてたw

まず最初にざっくり感想。
・光一氏の歌、ソロパートが少ないw
井上さんが圧倒的に多い。まぁそりゃ…ねw声量が少ないからな~。
萌音ちゃんこんなに歌上手いと知らなかった。結構見せ場の歌もあり。彼女でさえ…と思っちゃ駄目か?^_^;

・ダンスと殺陣あるが、アンサンブルさんはアクションできる方ではないから、殺陣はゆっくり。井上さんと一緒に殺陣あるが余り分量は変わらない。唯一光一氏の剣の捌き方が、くるくると華麗。持ち慣れてる感出てた。

・ダンスは、アンサンブルさんはクラシックバレエの基礎のある方も多いんだろな。それと比べて光一氏体幹がどうのこうの言ってる人いたみたいだが、そりゃ基礎が違うんだから仕方ないだろ。光一氏はバレエは噛った程度だ。
ダンスのスタイルが違うってことなんだろうな。振付の方が、光一氏は長い年月でカッコよさを身に着けているから、それを消さないように考えたと言ってた。要は華があるってことだろう。光一氏って、プリンシパルプリンシパルとしての存在感のあるダンスをと考えてきた人だから、そこちゃんと尊重しての振付師さんの考え方はありがたい。

・話がよく分からないwそれ致命的www
ミュージカル慣れてないからか、歌詞が頭に入って来ない。元々普段から楽曲聞いても歌詞聞かないから、油断すると歌詞が右から左へ。
シェイクスピアの台詞回しも一応予習的に『オセロー』見てきたが、そこまで難解ではなかったから、別にそこは心配してなかったんだが…まさかの歌詞が頭に入らないとはw
いや『オセロー』は新訳で相当判りやすくしてたのかも。おまけに芝翫さんだったしな。台詞がちゃんと伝わった。脇の役者さんもシェイクスピアずっとやってきた役者さんばかりだったし。
だもんで、冒頭のアマゾネスの戦いの後ら辺までは、さっぱり意味分からん的なw

とここまで書き直したが、内容よく覚えてなくて、後段読むと重複してる部分あり。
すみませんw
ここからは消えてない部分を。


 
次は内容に関して。
脚本はケアード。
シェイクスピアをずっとやってる方。
でもって原作にシェイクスピアの名前が。
『ナイツテイル』発表になった時、シェイクスピアと誰かの合作の『二人の騎士』ってのが元だけど、余り良い作品じゃなく上演も余りされない作品だっての読んだ。

で、だ。
脚本にケアードとあり、原作にシェイクスピアだけど、どれぐらい原作に忠実なんだろな?台詞とかは結構まんまなのか?
さすがにそれほどの秀作でもなく知名度低くて『二人の騎士』は原作にはあたらなかった。
ただ台詞回しなんかはやはりシェイクスピアなんだろな。
キャラクター改変と、牢番の娘をアテネの大公の妹エミーリアの幼馴染フラヴィーナにした辺りがケアードの脚本か?
元々はフラヴィーナは死んでたのを生きてた設定にして、最後の大円団に繋げるのはシェイクスピアが良くやる手だから、みたいな話がパンフにあった。

あとあの時代の演劇は、人が死んで結婚が成就できなければ悲劇。反対の大円団的結末は、悲劇の反対だから喜劇でコメディという呼び方だったらしい。だから別にドタバタなおかしい話でなくても喜劇でコメディらしい。
へ~。そうなのか。だから『ナイツテイル』をコメディと言ってたのか。

『オセロー』は新訳で意外と分かり易かった。或いは役者の技量かもしれないが。或いは演出の差か。オセローの演出は蜷川さんの助手を長らくやってた方だ。日本人っぽい生理だったのかも。
ケアードは日本でやった『十二夜』なんかの時とは稽古が全然違ったそう。普段はワークショップ的な所から入るが、今回はそのままやりながら作っていったと。で、最初で既に光一氏と井上さんは台詞が入ってたそうで。そこはさすがっす。

う~ん。
シェイクスピアをずっとやってた役者さんで脇を固めていた『オセロー』の方が”台詞で伝える”ということに関しては、一日の長があったのかもな。
あとストレートプレイじゃないから歌で伝える部分が、自分的にはちょい聞き取り難かった。
フラヴィーナの独白の歌のシーンとかは、歌の方がよく情感が伝わって良かったけど。

ヒロムが、英語の台詞回しのリズムのまんま日本語の台詞回しになっていて、そこ興奮していたらしいが。それは私じゃ分かんないもんな~(笑)そういう工夫もあったようで。 
シェイクスピア独特のまどろっこしい修飾的な言葉遣いってのは意外とそこまで難解ではないから、普通のストレートプレイでのシェイクスピア舞台なら別に理解できるんだけどな~。


あと、よく分からんかったのがテーマだ(笑)
結末が最初???だった。
それは後ほど。


最初にこの舞台の説明的な歌。こういう台詞って、確かシェイクスピアあったよなと思いつつ聞く。『十二夜』とかだっけ?中学か高校の頃読んだ記憶なので定かではないw

従兄弟アーサイトとパラモンの二人は、自国テーベの支配者である伯父クリオンの事をイマイチだと思ってる。人道的に悖る。戦いの相手アテネの方が理に叶ってるとは思いつつも、自分達は王の甥だしな~的な(笑)

前のアマゾネスの戦いのシーンや、戦いに破れ夫の遺体をクリオンに晒された王妃が、アテネ大公シーシアスにクリオンの非道を訴えるシーン、そして従兄弟のシーンと、いずれも場面転換が上手い。
舞台には、円状の周り舞台があるだけだが、その円形が少しずつ周りながら、人も動き、場面が変わっていく。セットは背景の半円形の巣をモチーフにした物のみ。非常に演劇的。ある時は花が生え王宮の花園に、ある時は金属製の木々が生え森の中に、またベッドや椅子が出てきて牢獄にもなる。
ちゃんとそれが観客に分かるのが面白い。 

あ、お花ですが。よくジャニーズ舞台である、花がボトっと落ちてきて何故か床にすっと立って咲いてるやつ。あれが使われていて、円形の周りに人が立ってヒュッと投げると円の中に数輪ずつの花が立つ。あれ…ジャニ以外で初めて見たわw結構ポピュラーな手法なの?

それから戦闘シーンで棒の先に赤い2本の長めのリボンが付いていて、新体操みたいに振り回して、多分それは倒される兵士とその血かな?って感じの演出。あれ周囲のライティングも赤で印象的でした。

なんのかんの言いながらもテーベの王子達である従兄弟達はアテネと戦うべく戦場に赴く。
ここで大澄さんが伯父さん演じてるんだが、頭の上に大っきい顔を載せてる\(^o^)/なんじゃこりゃwww退場時は頭上のアーチ状の階段上に居る人が頭だけ撤去してたw
いやまだここははれれ?だったが、その後更にデカイ顔が階段上に出現。ほぼ人の身長サイズの顔。これが、悪のクリオンが戦場で破れたのと同時に顔も4つに割れて散る。
はははwなんじゃwありゃwww破れ去ったのは分かり易いが。
で戦場では光一氏と井上さんの殺陣。
お衣装が光一氏青系、井上さんはグレー系で多分鎧のモチーフ。衣装はほぼ全部アシンメトリーで西洋とも東洋ともつかぬような世界観だそうで。
二人とも結構がっつり化粧して綺麗っすw

そういや配役は、

堂本光一 アーサイト 
 テーベの王の甥
井上芳雄 パラモン
 テーベの王の甥
音月桂 エミーリア
 アテネの大公の妹
上白石萌音 フラヴィーナ
 アテネの牢番の娘
岸祐二 シーシアス
 アテネの大公
大澄賢也 クリオン、ジェロルド
 テーベの王と森のダンス集団の指導者の二役
島田歌穂 ヒポリタ
 アマゾネスの女王

の順に出てました。
光一氏クレジット一番なのか~(笑)ここは出なくてもいいホーム外にわざわざお客さん連れて出て来た光一氏に敬意を表して的な?
それはさておき。

殺陣は緩い(笑)まぁしゃあない。ミュージカルですから。
戦いに破れ傷を負った二人はアテネへと連れられて行く。
アマゾネスの女王ヒポリタは虜囚だったがアテネ大公の求愛を受ける。大公妹のエミーリアとはそこそこ話せる。兄の愛は受け入れられないのか?と聞く。
その前に10才ぐらいの頃自分にはフラヴィーナという親友がいたが死んでしまったと。

島田さんて、アマゾネスだからか衣装も化粧も結構エキゾチック。
音月さんはしゅっとして品がある。
二人共歌上手い。島田さんはなんとなく名前知ってたが、元子役だって。でもって大阪芸大教授。どうやって今に至ったんだろう。音月さんは宝塚らしいが納得。
皆歌上手いな~。
光一氏…声量が…な^_^;

光一氏ってさ。
多分ダンスや歌って努力の人だよね。そこは結構凡庸だったんだろうに、必要性や好きってことで取り組んできて今に至る。あ…いや…エンターテイナーとしての自分に必要だからやってきたんだろうな。光一氏って、華があるからこそずっと前に立ってきた人だから。ずっと推されてきて、だからこそきっとそれに相応する物をと努力してきた人。楽器演奏なんかは、するっと要領よくやっちゃうらしいがw好きなことはコツコツやりそうだが、そこ頑張れよ!ってとこでも自分がそうまで必要性感じてないことは結構スルーしそう。
ミュージカルやりたい人ってわざわざそれ系の大学行ってちゃんと声楽を基礎からやってたりする。井上さんとか、宝塚出身の音月さんとかも。大澄さんはダンサーさんだから、一概には言えないんだろうけど。
でもミュージカルであの声量はキツいなと、今回思った。萌音ちゃんとかもちゃんと歌えるもんな~。
そう言えば大澄さんて、小柳ルミ子の元旦那のダンサーてイメージしかなかったが、浜中文一と『クリスチャン・グレイ』もやってたし、藤原丈一郎達と『リューン』もやってた。すっかり役者さんになってて驚いた。

アーサイトとパラモンの動きによって、牢獄が舞台の円形の中だったかと思えば階段上になったりと、どんどん変化していく。
階段上で牢番娘からの差し入れのワインを飲んでたかと思えば、牢獄の中で歌ってるし、王宮内を散歩するエミーリアを見つけ恋に落ちたり。忙しない(笑)
階段上は外から見た牢獄の窓。そこから手鎖をはめられて外を眺めている二人。
でライトの当たってない階段を降りて、回り舞台の端っこに二人で立って、舞台が回って正面に来る。手鎖はめて窓から外を見ているテイで。なので両手を窓枠に置いている様子。
でも実際は何もない所に手を置いてるから、二人で立ってるとまるでハムスターが二匹前足を上げて並んで立ってるみたいでめっちゃかわゆい!
まじ可愛いっす!

二人でエミーリアに恋をするんだけど、そこの台詞やなんやかやが、アホっぽくて可愛い。で、光一氏の間が上手いよな~と思う。ちゃんと笑える。
  
光一アーサイトはテーベの家族が身代金を払って、アテネに入らない事を条件に自由の身になる。エミーリアへの恋故に互いの状況を羨みながらも、従兄弟達はそれぞれ別れる。

アテネを出たアーサイトは、森の中で、エミーリアの誕生日祝いに踊りを披露する舞踊の集団と出会い、素性を偽ってその集団に潜り込み、エミーリアに再び会おうと試みる。

ここ、光一氏の見せ場です!
なんたってダンスミュージカルだそうですから。
舞踊団のダンスの指導者ジェロルドが大澄さん。わぁいー!光一氏のダンスだー!と見てたけど、あっという間に終わったw
多分このシーンと王宮でのダンスシーン見て、アンサンブルさんの方がダンス上手って言ってた人がいたんだろうが。
別に一際上手って訳でもなかったが、勿論下手ではない。ちゃんと華があって、アーサイトだけキラキラ見えたよ。
森で舞踊の集団見つけたアーサイトは、荷物や上着をを置いて、頭には布を巻いて登場する。また王宮では緑の衣装で。この衣装はここだけ。えーん。もっと見たい。

王宮で踊る舞踊団見て、エミーリアはアーサイトに気付く。でも正体隠してるから自分からも言わない。
アーサイトへの恋心に気付いていたけど、正体を隠した嘘のアーサイトには告げれない的な。舞踊団と一緒に踊る2人素敵。
で優勝はアーサイトに。緑で編んだ冠をエミーリアから被せて貰う。
ヒポリタの助言で、アーサイトはエミーリアの従者に。衣装も大公妹の従者に似合いのゴールドの豪華な衣装。
  
一方パラモンは牢番の娘に脱獄させて貰う。どうしてここまでしてくれるのかと聞かれるが、それは自分で考えてとフラヴィーナ。いやいやそれは甘いwなんせエミーリアに目が眩んでいる男だし。
でも実際は、本当にエミーリアに恋してる訳ではなくて、単にアーサイトの合わせ鏡的な心理だったらしいが。
で、パラモンが逃げ込んだ森で、大公達の鹿狩りが始まる。
鹿さん可愛いね~。ダンサーさんが鹿に扮して踊ってるんだが、仕草が鹿っぽい。コンテンポラリーダンス的、乃至はライオンキング的。手先とか足先の動きが。何頭か鹿さんいたが、その中の1人がJUMPの知念のお姉さんだった。へ~。後でパンフ読んで知ったw

乗馬シーンは、片手で手綱持って片手でシッポ握ってたのが、ちゃんと乗馬に見えて感心した。

森の中でたまたま出くわすアーサイトとパラモン。
で、1幕終了だっけか?
結構わくわくして続きどうなるの?と幕間休憩へ。


出くわして、アーサイトが帰って来たのは自分の為じゃないよね?ってパラモンが確認。ちょこちょこ笑わせてくれる。
アーサイトの衣装を見て、誰か高貴な人に仕えているのかと問い質し、エミーリアと知る。
で、アホの子2人なんだけど、アーサイトはパラモンの為に食料を持ってくるから潜んでいろと言い置いて一旦去る。
手錠は上手く外せた。

フラヴィーナはヤスリと食料持って森に帰って来るが、パラモンは居ない。手鎖のまま危険な森に放置したことを嘆くが、血も付いていない外れた手鎖を見て、パラモンは自分のことなんか何も考えずにさっさと逃げたんだと悟る。
自分は牢番の父の身も危険に晒してパラモンを逃したのに、自分の愛は伝わってなかったんだと、自分の甘い勝手な妄想を嘆く。
まぁ…そうだよな~^_^;
ここはたっぷりと萌音ちゃん歌って見せ場です。羨ましい(笑)

でもって、そんなことは考えもしていないパラモンとアーサイトは森で再び合流して鹿肉やワイン食べている。

茫然自失のフラヴィーナは森で舞踊団に引き込まれ、エミーリアの前で一緒に踊る。
踊ってる最中にはっと正気に返り、気を失う。
大澄さん演じる森のダンスの先生は、ちょい道化回し的な感じ。十二夜の森の妖精みたいな。道化を演じつつお客さんを引き込む。

大公達はパラモンが脱獄して森に入り込んでいる予想。一方アーサイト扮する従者も姿が見えないから、きっと森で迷ってるに違いないと。

森では結局2人がエミーリアを争って戦っていたところに、大公が出くわす。
森の木々の間で2人殺陣やってますw
ここでアーサイトが自分の正体をバラす。従兄弟と、エミーリアへの愛故に闘っていたと。
エミーリアはほぼほぼ面識ないような男達が自分への愛で闘って命を賭けようとしているのを見て、お馬鹿な男達とは思うが、命は落として欲しくない。愛する男アーサイトもいるし。

フラヴィーナは正気に戻り、パラモンへの愛をエミーリアに。エミーリアもアーサイトを愛していると。
でも2人はエミーリアを得ようと戦って、負けた方は処刑されることになる。一旦テーベに戻り、友人達とそれぞれ戦うグループを作る従兄弟達。その前に酒盛りw
ここだっけか?酒樽の上から仰向けに友人達の手の中にバタって倒れ込む光一氏の倒れ方が潔かった。井上さんちょい思い切りよくない(笑)でも体重違うしなw怖いっちゃ怖いかも。十字架みたいに掲げられて退場に思わず”SHOCKかよw”と呟いたw

で、男達を死なせたくないヒポリタ、フラヴィーナ、エミーリアは一計を案じる。

テーベから互いの一団を引き連れて帰ってきた従兄弟達は闘うんだけど。戦い方が結構かわゆい。シッポ取りゲームみたいな感じ。相手に背中の旗を取られた戦士は退場。最後にパラモンの旗をアーサイトが取るが、自分に従兄弟は殺せない、一緒に自分も殺してくれと大公に。

ここで女達が登場し、場を納めて大円団なんだが…。

いや…吹いたw
あのアテナの巨大な顔に。
舞台上部から吊るされた巨大な女性のゴールドの頭部のみが降りてくる。回りに同じくゴールドの布が垂れており、髪を模している。
なんなん?あれ。
愛が勝つ、はいいよ。
でもあの巨大な顔は意味分からん。おまけに髪部分を皆で持って広げてるし。
あれって西洋人のメンタル?
それか洋物ミュージカルってああいう感じなの?
ゴールドなアテナの巨大顔面に唖然として、台詞耳に入らなかった。
まぁ…愛は勝つ的なことか?男の面子や騎士道的なことより。
最後3組の結婚を告知してメデタシメデタシ。
光一氏と音月さんのあのリフトはお見事でした。どっちが凄いのかは不明だけど。ヅカファンからは音月さんオハコで難易度高いリフトで通ってるようだ。

エンディングでは、このストーリーどないでした?的なオープニングの歌と呼応した歌で終わる。
大顔アテナのインパクトにヤラれ、気付いたら終わってたw
えーん^_^;

最後のキャスト紹介時、光一氏と井上さんは正面のアーチ状階段上で何やら喋りながら楽しそうに舞台上のキャストの礼を見てました。

一列になっての礼は、音月さんの礼の腕の形が独特で、とっても優雅。

カテコで大阪公演かららしい、客席も一緒の歌の合唱。事前に劇場内で歌詞を書いた紙を置いてた。

 

見終わって帰りしな、若い女性が連れに向かって、
「楽しかったわ」
と言ってて、良かったな~と聞いた。
ああいうお客さんを会場に呼び込むことが今回の主目的だろう。
昼公演終わって、夜公演もういいかな?とは思ったが、やっぱ見て楽しかったです。
構成、ライティングとか見てて楽しい。

ストーリー自体は…なんなんだろうな。
私は何が楽しかったのか?
シェイクスピアがミュージカルってどうなるの?という興味。
あと光一氏って、ミュージカル俳優の中に入ってどうなのか?とう興味。
他は光一氏念願の外部舞台ってとこかな。

舞台としては構成とか面白かった。演劇的。
曲もまぁ良かった。ミュージカルは曲の力が強いと思う。楽曲の良さがミュージカルのインパクトを決めると思う。
題材は…多分男性2人が主演になるような題材をむりくり引っ張ってきて、何とか改変して整合性付けたんじゃないかと。そこまで共感もできないから感動も余りない。元々がシェイクスピアもイマイチで投げてた題材をよくここまでまとめたなとは思う。
でもやっぱギリシャ神話含めテーマに余り親近感がない。最後の唐突感は、感動すればいいのか笑えばいいのか不明。もうちょい料理の仕方あったんじゃ。
和楽器は外国人の感じるエキゾチックさというか。津軽三味線インパクト強いな~。途中のクリオンの戦闘シーンとかって、歌舞伎の土蜘蛛感というか。
普通日本でやるミュージカルって翻訳物が多いので、外国人の作ったミュージカルの初演を日本でってのが稀有なんだろうな。

光一氏のSHOCKは、歌とダンスはあるけどあれをミュージカルと言い切るのは、どうなん?だった。最近のは結構歌がナチュラルに台詞の間に入ってるけど。元々が、ジャニーさんのひっくり返したおもちゃ箱的トンチキ舞台を、何とか整合性付けて尚かつテイストを残したいとやってきたものだから。
ジャニ舞台は、もう一つのジャンルなんじゃないかと思う。ジャニーズアイドルのファンの為のエンターテイメントステージ。
それを何とか整合性持たせて、抜群の集客力で演劇人を瞠目させたが故に、SHOCKは菊池大賞だったんだろう。
敢えてそれでもミュージカルが好きだからとアウェーに出てきた堂本光一のチャレンジング精神は、お見事と言う他ない。
ほぼまな板の上の鯉だよ。何言われても甘んじて受ける。その精神があるからこそ、敬意を表してクレジットが1番なんだろうが。
堂本光一はJPOPアイドルだ。KinKi Kids自体が、昭和歌謡の如く楽曲の世界観をきっちり描き出せる平成の世では稀有な存在。
しかし。
ミュージカル舞台ではどうかと言えば…?
華はある。声量はちと惜しい。
歌は本来本職なんだから、もうちょい本気で声楽のレッスン受ければ何とかならないものかとも思う。ジャニーズ入った年数よりも若い萌音ちゃんがあれだけ歌ってるのにな…。残念。
でもひょっとして努力してあれなのかな?ならもう何も言えない。まぁ…煙草やめればもう少し何とかなるのかな?とは思うが、こればっかりは他人がとやかく言うことでもない。
でもって、ファンはそこまでしなくてもいいよと思ってるかも。あの過酷なSHOCKを例年半年もやってりゃ、プライベートはもうお好きにどうぞだ。

ダンスも本当に本人が好きでやってることなんだし。

演技は…余り引き出し無さそうだ。今回の台詞回しは、SHOCKで聞いたような感じのものが多い。お客さん的な感じの出演ではなく、もっとがっつり演出家に揉まれるような舞台なら、或いは一皮剥けるかもだが。
光一氏40歳だしな~。ずっとトップアイドルだったしな~。なかなかそういう機会を得るのが難しそう。今回のも10年言い続けてやっとだし。
ジャニーズWEST桐山照史神山智洋が、あの年齢で外部舞台でいろいろ経験させて貰っている。彼等は何も持ってないからこそ、捨てるものもないから事務所も身軽にチャレンジさせられる。
背負う物があるってことは、なかなか不自由だ。

さて。
『ナイツテイル』
再演はあるのかな?
チケットはちゃんと売れてるだろうし、ジャニーズファンの一部にではあるが、ミュージカルの楽しさを伝えることはできただろう。

舞台って若い子には敷居が高かったのを、ジャニーズは確実に裾野を広げていると思う。
劇団四季、宝塚、ジャニーズ、2、5次元的舞台等など間口を広げるきっかけとなっているんだろう。
エンターテイメントは平和な世の中じゃないとできないと言ったのは森光子か。
そういう世界でお仕事している彼等にずっと楽しませて貰えるのが望みです(笑)