エレファントマン 2020/11/07 13:00〜

昨日小瀧望のエレファントマンを観に行った。


昔の舞台でエレファントマンをデビッド・ボウイがやってたのがあった。それがYou Tubeに上がってた。
普段とは声音も違うし、杖をついてる。
https://youtu.be/cPithDmHrd0
…大丈夫か?小瀧。

普段は大阪までしか観劇行かないけど、これは観たい。
この前東京まで観に行ったのは神ちゃんのオセロー。それ以来。
で。観て来ました。

今日もう一度デビッド・ボウイのやつ観る。あ…ちゃうな。小瀧の方が…。それは後述。
藤原竜也のもどうだったんだろうとレポ探す。これは2002年の物でDVDにもなってるらしい。まだ少年だ。因みにデビッド・ボウイは青年から壮年。成熟した大人だった。
エレファントマンのジョセフ・メリックは没年齢が29才とも27才とも言われてるらしいから、少年ぽいのもあながち間違いじゃないのかもだが。藤原メリックは綺麗な体と顔で演じてたっぽい。動画観てないから分からないが。


ここからはネタバレ関係無く書くので、まだ観て無くて、読みたくない方は読まないで下さい。但しストーリーは書きません。つーか書けねぇよ笑

藤原竜也エレファントマンレポにストーリー書いてた方いたので、ストーリーはそちらをどうぞ。台詞回しは違うけど、元の脚本は同じだと思う。
http://www004..so-net.ne.jp/tittya/ere01



小瀧登場。
最初小瀧と分からなかった。
声が違う。喋りは勿論。
え?誰…小瀧じゃん!
言葉不明瞭。これは敢えてらしい。
と、腰部分のみ布切れで覆った裸身の綺麗な小瀧登場。周りが皆さっと双眼鏡取り出す笑



あ、劇場ですが、6〜700席のこじんまりとした素敵な劇場でした。野村萬斎監修だっけか。2、3階に上がってみたいと思わせる造り。私は1階の後ろから3列目。でも見易い。二階席もそこまで被ってない。席は映画館みたいに隣空けてるのかと思いきや、普通に詰まってました。
エレファントマンの主催が世田谷区。へ〜。

舞台には30cm程度上がった盆と、その上に”くの字”の不透明な仕切り板。ドアが2箇所についてる。場面転換も盆が回りスムーズ。不透明なのでホリゾント的にもなってるし、ライティングで明るい所がくの字で曲がって立体的。
メリックの部屋になった時に、ベッド、バス、テーブル、机、椅子が置いてある。他には大道具は無い。
円の上にくの字型の不透明間仕切りが立ってて場面転換に合わせて盆が回る。非常にスムーズだし、そこは観客の想像力で補って見る。演劇的。

どうやらボウイや藤原版では普通に舞台上がメリックの部屋だったようだ。こういう仕掛けは使ってない。アンコールにメリックの部屋のセットがそのままあった。

だから説明的ではないが、細かく幾つもの場面が重ねられる。場面転換が巧みでテンポが良い。



すみません。綺麗な小瀧が裸身で登場から続きを笑
舞台上部に大きく実際のメリックの画像が出て、顔、頭、胸、背中、足といった具合に順にメリックの症状を説明。その度に綺麗な小瀧が歪んでいく。
目を剥き、口をひん曲げ、肩をよじり、手握ったまま腕を固め、足は片方が変形し床を引きずる。
メリックの症状の説明に合わせてどんどん歪んでいく小瀧。

小瀧メリックの画像を初日明けの報道で見て、ちょいびびった。
え…これ…ファン大丈夫か?結構攻めてるぞ。

それが第一印象だったが、そのメリックが現れる。
後でデビッド・ボウイYou Tube映像見直したが、断然小瀧の方がすげぇ。あの片方の足の小指が常に床に付かないのって相当苦労してんだろな。
顔も結構大変だと思う。あれだけ目をむいて唇を曲げ、あの発声は。

声はちょい甲高く可愛いっちゃ可愛い。
でも段々に世の中のことが分かるにつれ、結構エスプリの効いた発言もする。皮肉っぽいというか。嫌味はない。
最初の方で、見世物小屋興行師っぽいマネージャーに搾取され金を騙し取られる。この頃は見世物小屋の見せ物のエレファントマンなメリックは言葉も不明瞭で寄ってたかって化物扱いで打ちのめされている。
白い布切れを頭部に被り黒い布を体に纏った姿は、映画でよく見るエレファントマン。

あ、エレファントマンて実在した人物に関して舞台化、それを映画化したらしい。舞台の方が風刺が効いてるようだ。それを日本で翻訳して舞台化。藤原版は台詞回しが可愛い。少年だからか?

1幕終わりと2幕途中のメリックに胸が詰まった。圧巻。家に帰って一緒に観た姉が、
「どーん、どーん、どーん」
といきなりやり出して驚いたが、それだけ印象的な場面だった。

あと騙し取られた金額を後々きっちり言う場面もあったが、そこも印象的。有名になったメリックに、金を騙し盗って捨てたマネージャーが戻ってきて、また一緒に稼ごうと懇願する。というか、まただまくらかして稼ごうという算段で擦り寄ってくる。
そのマネージャーに状況をちゃんと把握しているメリックの返す言葉が秀逸。

途中高岡早紀さん演じる女優さんや宗教家の人や医師や病院の経営している人とか色々出てくるが、皆メリックを鏡にして自分と似ていると話す。
あと良識ある医者だと自負してた男は、自分の偽善に気付く。
上流階級のメリックに対する優しさの施しは、見世物小屋に木戸銭を払って自分の優位を感じたくてメリックをあざ笑う行為と何ら変わりがないと、金儲けしたい元マネージャーは、メリックに詰め寄る。
でもメリックは上流階級の人々を友達だと言う。だから無くしたくない。
本質は同じだと分かっていても、なおかつそれを欲するメリック?

なんかよく分からん。
結構難しい内容だと思ったが、藤原版見た人の感想が、『メリックかわいそう、泣けた』であれれ?だった。ありゃ藤原竜也のファンだからか?
”ピュアなメリック”てのも…なんだかなぁ。それだけじゃあいだろうに。

小瀧の演技はすげぇなと思った。
今回公演の前半で観たから、後半であろう配信は是非また観たい。
結構テーマが暗い舞台だから、配信でだけ観た人は???かもだが。生の舞台は圧倒的に迫力がある。

メリックの最期は検索で知ってたから、まぁそうかなとは思ったが。結構苦しそう。
家族で癌で数年前に亡くなった人間がいるが、緩和病棟で朝になって事切れているのが見つかった。台風の最中病院から呼ばれて病室へ。目も口も開いていて、亡くなっているのに気付かなかった。苦悶の表情では無かったから、苦しくは無かったかもな…と、舞台見ながら思った。
最期の「エレファントマンが死んだー!」は、結局そうだったんだろうねと。彼らにとっては、メリックはずっとエレファントマンでしかなかった。

中医者の夢のシーンで、メリックの症状を解説していったように、自分が解説されてしまうシーンがあった。
解説するのは、綺麗な小瀧。スッキリとグレーのスーツかコートかを着込んだ全く不具ではないメリックがスラスラと長口上で医者を切り刻む。
ここ、最初小瀧と思わず。あ、また違う役者さん出てきたな〜ぐらいに思ってたら小瀧でびっくりした。視力悪いので、毎回双眼鏡で確認してた。
か…かっけぇ笑
綺麗な小瀧は最初の病状説明前とここだけ。

病院に来た当時は白い病院着的な感じとバスタブに浸かった上半身裸だったけど、後半はシャツにグレーのベスト。
ずっと前半裸だったから、寒いじゃないかと密かに思ってた。
あと椅子に座ったり立ったりが意外と身軽な動きで、そこはちゃうだろと思った笑

アンコールは3回。幕間前には拍手無し。
SHOCKでアンコールはスタオベするものかと思ってたが違ってた笑
礼した小瀧の手が太腿のとこで、関ジュ時代の礼と一緒だった。
3回目は一人で出て来て、ちょい笑顔で礼してて小瀧だった。

そういやオセローアンコールの時の神ちゃんの手の位置も一緒だったな。
昔の関ジュって手の位置あそこ多い。



パンフより。
・プレゼント貰ったメリックのリアクションが薄かった。ジャニーズはプレゼント慣れてるかもだがと演出家の森さん。
・外見と内面の違うメリックは、綺麗な外見の人に演じて貰った方がいいなと思ってたら、それにピッタリな小瀧に会って密かにテンション上がってた森さん。
・小瀧に関しては最初外見のみで演技力分かってなかった。ストレートプレイ2回目と聞き、脇を芸達者な方で固めた。
・小瀧は真面目だから固め過ぎる。夢シーンはもっと楽しんでいい。



総じてジャニーズWEST真面目だよね。
一生懸命準備する。
誰しもそうなんだろうけど、WESTって一見明るくておおらかな感じだけど、実は結構真面目。関ジャニ∞みたいな雑草感はちょっと弱いかもだが。
でもそういうのも全部含めて、一生懸命さが好き。

小瀧頑張ったよね。
楽しい娯楽的な作品て訳じゃなかったけど、あそこまで演じてた小瀧は凄いなと思った。
舞台観に行って良かった。
配信じゃあの迫力は伝わらないかも。
もう一度あの小瀧の演技が見られる機会が配信であるの嬉しい。

これから観る人で、もしここ迄読んで下さった方いたら、どうぞエレファントマン楽しんできて下さい。
あ、小瀧以外の役者さんは、一人で複数役されてます。後で知って驚いた。