『アマデウス』と桐山照史その2

あれから7日?
いやもっと経った気がするけど。

キンキファンで関ジュも知ってる方とツイでやり取りしてて…いやもっと語りたい(笑)
そう『アマデウス』の桐山照史について!

だって前回はめっちゃ地味で控え目でヲタ目線は極力外して…ええーい!もうええわ!好きに語る!w


アマデウス
最初聞いた印象は、え?それ映画でやってたよな?おもろそうな映画だった。それの舞台版?(実は舞台が先だったw)
え?主演幸四郎?でその相手役?モーツァルト?えらいまた本格的な舞台やな。
で、検索して過去のモーツァルト役者を知る。
えー!江守徹?!染五郎武田真治www
なんたって江守徹が衝撃的だった。
大御所もええとこやん。そんな役者さんのやった役を照史がするのか?大丈夫か?あ…でも武田真治やってるしw
すまんー!堂本兄弟のせいで武田真治に対する評価が微妙に低いwいやでも役者としては大竹しのぶとも共演してるし、ちゃんとした役者さんではある。ナイトヘッドだっけ?好きだった。
染五郎は息子だよね。へ〜。でも安倍晴明上手かったしな。

照史か…。WESTじゃ一番役者仕事で買われてるけど、結構演技は大振りというか分かりやすい演技じゃね?あ、でも20歳のなんちゃらで菅田と共演してたのはめっちゃナチュラルな大学生やってたよな。今回は舞台だしな…。
やっぱジャニーズだねなんて言われませんように。いや本人がそこは一番分かってるんだろうが。


観劇前夜にまさかの情熱大陸で、稽古やら初日舞台やら映像流れるwおおいー!ネタバレちゃうんかいw
でもリハ風景見て、幸四郎さんがめっちゃ丁寧に稽古付けてくれてるのが分かる。ほぼほぼ手取り足取りw
皆出演者は台詞が稽古初日に入ってると。照史w大丈夫か?ちょい紙持ってるw(翌日買ったパンフ見たら、この舞台結構引き続き出演の役者さんが多いと知る。ならそりゃ台詞入ってるよな)
照史はちょろちょろ映る。いつもの結構あほな照史w幸四郎の演出に、
「めっちゃムズい😨」
と。

この子達ってオーディションを受けるでもなく、事務所の振り分けかなんかで仕事が降ってくるw
幸四郎さんは事前に神ちゃんと照史W主演のブラブラ見てたらしい。ちゃんと演技のできる人間だという認識はあったらしい。仕事決まって楽屋に挨拶に行った照史を見て、
『眼に狂気と闇がある』
と。
いやその話題大丈夫か?照史レコメンでネタなのにメンタルやられてたぞw

シゲと照史は、楽屋でたまに人を刺してきたような目をすると。
いや分かるよ。多分日頃のキャッキャしてるのとのギャップだろうな。あの明るい二人がシリアス顔するだけでなんか影があるというか得体の無さが出るというか。多分そういうのが役者としての二人の厚みというか底の知れなさなんだろう。

照史って結構何でも基本に忠実っぽい。
ダンスとかも多分一番振り付けに忠実なんじゃないかな。だから目立たない。でもスキルはきっちりしてる。振り覚え早いのは神ちゃん濵ちゃんて言われてるけど、それより初期の雑誌コメントで照史早いっての読んだことある。
芝居も多分ドラマとかではきっちり望むものを見せている気がする。見る人に分かり易い芝居。タッキーと真夜中のパン屋さんやってた時は、Jrなのに芝居の上とはいえ先輩っぽい立場で、よくやってるなと感心した。
二十歳のなんたらは一転して非常にナチュラルな演技を挟んでいた。あぁ、照史ってこんな演技できるんだ…と思った。
HOPEは、他の役者さんが原作に寄せた演技をしたのに対して照史は珍しく原作見ずに演じたと。普段は元にあたるらしい。だからきっとアマデウスも映画やらは見てるのかなと思った。あの笑い声とか。
あ、HOPEの話だ。最近ミセン(元の韓国ドラマ)見た。あれ役者さんが皆達者だね。日本版のHOPEは人物造形がペラい。何故かな?話数の少ないせい?だから皆ソレナリニ、だ。でも照史はカラオケ屋で先輩に支払いをおっ被せられた時の演技とかは、割りと厚み出ていたように思った。
今までの役柄の共通項は、見た目明るく陽気で、でもそれだけじゃない人…かな?


素の照史は、見た目明るく場を引っ張っていくリーダー的な雰囲気ながら中身は乙女だったり涙脆かったりする。
Jrの頃は他人に仕事が入ると自分のどこがいけなかったんだろうと不安になってたらしい。
アマデウスのパンフで、
『嫉妬したことは?』
との問いに、
サリエリみたいに他人を殺したいと思ったことはないが、Jrの頃にあっという間に駆け上がっていく子を見るとぎゅっと胸を掴まれたような痛みを感じた』
と。
そんな思いをずっとしてきたんだろうな。
それは優馬だったり。或いは…シゲだったりかもしれない。濵ちゃんなんかと、
『ジャニーズあるあるや』
と笑っていたが。

どこにいたのかも分からなかったのに、気がつけば関ジュのセンターにいた重岡大毅。その彼が初めてほぼ主役のメインの役を任された時、相当厳しく先輩の照史や淳太に助言を貰ったと言っていた。演出家さんから本番の2、3日前にいきなり、演じている役のカラーを純真な雰囲気から屈折した雰囲気に変えろと言われたらしい。悩むシゲに、
『お前なら、やれる。頑張れ。でもやれないと悩みながら舞台に立つのはお客さんにも一緒にやってる俺らにも失礼。もしそうなら舞台を降りろ』
と、照史。
信じているからこその言葉だろうが、相当にシビア。17やそこらでいきなりの大抜擢で関ジュのセンターに引きずり出された子にはキツかっただろうな。そしてそんなシゲを脇で支える先輩の照史。自分が格好良く真ん中に立ちたいというのはジャニーズだったら普通の欲だろうに。
13やそこらからあの世界でずっと頑張ってきた照史。だからこその、なんやかんやの抱えている厚みがあるんだろう。それが芸に生きる。
今はメンバーができて支えられてもいる感じにホッとするが。


そんな風にナイーブな内面と陽気で頼り甲斐のある外見と、意外ときっちり形を踏まえて演じたりダンスしたりする照史。歌もダンスもトークも演技もなんでも一番達者にこなせる。ステージ上で間を読むのが絶品。だからトークやお笑いの間がいい。コミックな役柄なんて照史じゃないとできないよなと思うものもある。
『中間んち物語』のお祖父ちゃんなんてあの面白さは照史以外では無理。そしてあの照史がいたからこそ、只のジャニーズだからファンにウケて笑いが起きる舞台とは一線を画したクオリティだったと思った。いや照史のクオリティの高さが際立っていたw


アマデウス
幸四郎がこだわっていたのは、脚本の句点に縛られることなく役者の生理に沿って台詞を喋ること。そこにリアリティが表出すると。
でも舞台を見た感じでは、生理に反してるように感じた。そこに違和感。そこがフックになり、その台詞が見る人に引っ掛かる。
ーーーと感じた。
或いはこれは照史には存外苦しかったのかも。多分人の喋りの間に直感的に合わす人じゃないかと思うから。それを意識的に外す演技を演出する幸四郎。言葉の切り方が不自然。確かに引っ掛かる。
でも照史の演技は余りそういった感じはなかった。

最初の登場シーンは情熱大陸で見た通り。
シモネタ乱発というから文ちゃんの舞台をイメージしたがそうでもなかった。なんか生理的にあんまシモネタとも感じないが、多分翻訳物の脚本ないしはモーツァルトが西洋人だからか。スカトロめいたネタは単なる幼児性にしか感じられん。待てよ、それが狙いか?
”ジャニーズが勃つとかw”と言ってるファンがいたが、まぁそりゃ30前だしそれぐらいの役もするわなw錦織演出の戸塚祥太の舞台の方が結構…w


興味あったのが、これまでのモーツァルト役と比べて照史ってどうなの?というところ。
日舞台批評ちょろっと読んだが、テレビ誌増刊だからジャニーズには甘いw照史ベタ褒めだ。
パンフのこれまでの画像を見る。
江守モーツァルトは年齢が幸四郎サリエリと近いから、回想シーンの年齢に近い感じか。同年代の雰囲気が出ている。
染五郎はポスターが出ていた。かっちりとしたスクエアなカツラを被った染五郎モーツァルト。年は23、4。初日に余りのできなさに不甲斐なかったのを父に慰められた染五郎。今の染五郎とは違って線が細そう。
武田モーツァルトの写真は、1幕のぶっ飛んだカツラと衣装。なるほどな。なんとなく分かるぞ。相当エキセントリックだったんだろうな。といっても彼も同様に23、4の頃だ。
染五郎が一番長くモーツァルトを演じている。武田真治は1回だけだが、前回から随分経っているし、スケジュールの関係かもしれない。

その後での桐山照史
陽気でおちゃめで子供っぽくもあり、でも才能は卓越しており、その自分の才能に関しては頓着しない。あることが当たり前みたいな…。
サリエリの作った自分への楽曲をさらりと直して、
「良くなった」
と言う。
ここもっと無頓着に自己中心的にやっても良かったと思うのに、結構さらりと演じている。サリエリの嫉妬心や最初の殺意があれで観客に通じたか?

勿論演出はあるだろう。
『役者は、稽古でいくら演出をつけられようと、舞台に上がればそこは役者のもの。何を言われても本番始まれば、そこは役者の好きにできる』
と言ったのは森光子であり、堂本光一
勿論演出家が同じ舞台で主演を勤めている幸四郎なんだから、そんなに無茶はできないだろうが。あそこはもうちょい濃くやってもいいんじゃないかと思った。

でももしそういう事が実際あったとしても照史やんなさそう。きっちり稽古で確認してやりそう。余りヤマっけはない。


1幕はモーツァルトが派手過ぎてw
おやおや状態だがw
ファザコンか?女好き?才能はあるが社会性はない。小さい頃からちやほやとされ宮廷や金持ちの間を渡り歩いたという生育環境の故か?
憎めないかもだがあんま好きじゃないぞwそういうキャラなんだろうが。音楽の表現の可能性を4重奏を例にとって喋るところは見せ場なんだろうな。確かに良かった。

あ、サリエリだが登場は老爺。なのに一瞬で過去の回想となり若返るとこ。本当に若々しい。驚いたが、そこで起こった拍手にも驚いた。どうやらこの舞台のお約束のようで。でも拍手で台詞が聞こえないw

翻って2幕。
ふーんと見ていて、いきなり女連れで通りすがった黒ずくめのマントに帽子姿の照史に釘付けになる。
え…イケメン…。
うわー。1幕の陽気な明るさ全く無くなってるモーツァルト。あの意味もなく楽天的な雰囲気もない。
でも妻を気遣い幸せだよと言い、そそくさと場を去る。
え…なんで?
あの無駄に明るい雰囲気無くなったらいきなりイケメンに見える照史って…w
気のせいで見間違いかと思い、そこからは双眼鏡で見る。
カツラがまず違う。ナチュラルな髪型。これこの舞台上はモーツァルトの地毛設定か?あのぶっ飛んだカツラじゃないだけで、既にイケメン。
だんだん病んでいく過程で、目の下のクマが濃くなる。
父の亡霊に怯えつつ葬送曲を執筆するモーツァルト。妻にも優しいし、一生懸命気を引き立てようとする。ここ妊婦の奥さんの気を引き立てようと婚約時代みたいにちょっと戯れる。ほっぺをツンツンしたり。病気だから以前みたいな馬鹿騒ぎもせず、テンションが丁度ぐらい。ほっこりするが奥さんは取り合わない。

クライマックスシーンで机を叩く幸四郎サリエリは圧巻だ。ここ双眼鏡なんで視野が狭く、幸四郎も見たいし照史も見たいしで、視線がウロウロする。
机の下にいたモーツァルトが出てきて、サリエリに、
「パパ抱っこ」
と言う。意識が後退してまるで幼児のように、サリエリに。
きっとそこには稚いモーツァルトとその父がいるんだろう。モーツァルトの中では。
仕草と台詞で、観客にそう感じさせる。
ここは圧巻だ。
サリエリに抱かれながら、細く稚く歌うモーツァルトの歌声がたとえようもなく綺麗。
加えて切ない。
綺麗な無垢な歌声が。

それはきっと。
桐山照史だからこそ、あそこまで切なく聞こえるのではないか。
彼の歌唱力故だ。そこは照史あの歌唱力あって良かったなと思った。

多分染五郎は観客に、実生活での父子という関係性をそこはかとなく想起させて、ここは違う意味でのクライマックスだったんじゃないだろうか。
武田真治は…どうだったんだろう。江守徹は?
今の幸四郎の年齢だからこそ、モーツァルト役者との年齢差があるからこそ、ここは切なさを感じる。

その後は、もうモーツァルトは正気ではない。宙の一点を見つめる。次第に色を光りを無くすその瞳。
最後まで瞳は宙に留まり、妻を見ようとはしない。
妻はモーツァルトを見ずひたすら語る。
その間にモーツァルトはもうこの世にはいなくなってる。
鬼気迫る瞳のモーツァルト
妻の膝に抱かれてはいるが、もうそんなことは彼には分からないだろう。
妻の独白の流れる中、瞳の光りが落ちる。


もう1週間経つ。
が、あのモーツァルトの表情がいまだに思い浮かぶ
実はあの後帰りの車でジャニーズWESTのDVDを流しながら帰ったが、違和感半端なかった。
『なにわともあれ』のお祖父ちゃんなんか…wもうね、違和感酷すぎる(笑)
今までドラマ見ても舞台見ても、その人の他の映像見て違和感抱くなんてそんなに無かったのになー。
例えばめっちゃ切ないつよっさんドラマ見てKinKiのバラエティ見ても、それはそれ、これはこれだった。光一氏のSHOCK見てもそう。ということは映像だからとか舞台だからとかは関係ないのかな。ちょっと似てる感覚は、つよっさんのソロ見てKinKi Kidsコンサート見た時か?

かけ離れた存在の輪郭が重ならないのかもしれない。

あの『アマデウス』のモーツァルトを演じた桐山照史
いや、あそこにいたのはモーツァルトだ。

きっと意識はモーツァルト


カーテンコールで。
優雅なお辞儀をする照史。てか、モーツァルト
前に『モールス』のカテコでいきなり思いっきり役が抜けていた小瀧望って話をしていたから、照史はどうなんだろと。
三人で出て来て、幸四郎さんの手を引いて幕に入った時だけは、その幸四郎さんへの気遣いが照史に見えた。


あそこで。
毎回照史はモーツァルトとして生きて、死んでいるのだろう。
そんな彼の思いが伝わる舞台。
たとえ2公演でも見えてよかった。

 


すみません。
前々回のブログと重複している部分もあり。
でも書きたかったの。

役者の桐山照史を見せて貰いました。
いろんな色を見せれる桐山照史
改めて好きだなと思いました。


私ジャニーズって主にドラマで好きになる。
役者仕事してるジャニーズって好きです。
アイドルなのに、アイドルだからこそ、そこで頑張る彼らが。
大好きだー!

 

 

中村氏の演劇批評あったから貼っておく。

 

www.engekihihyou.com

 対するモーツァルトの桐山が、好演とも言える成果を見せた。芝居のキャリアではかなわないが、持ち前の明るさが前半は芝居の雰囲気に合い、それだけに後半、だんだん見えない影に追い詰められる恐怖と、周りから評価されなくなる孤独が明確に見える。役に近付こうという芝居の仕方が、あざとくなく、自然だ。その結果、単に無邪気な天才、というだけではなく、モーツァルトなりの苦悩、尊敬と畏怖の念が相半ばする「父」という偉大な存在への想いが、きちんと見えたのは収穫だ。大和田美帆のコンスタンツェも、初挑戦ながら役の色合いがモーツァルトと良いバランスだ。この一風変わった夫婦は、「似たもの同士」のように見えるが、コンスタンツェがモーツァルトのすべてを理解し、包容する部分もなくてはならない。その加減が、このコンビはちょうどよい。

 

engeki-hihyou.sakura.ne.jp

モーツァルト武田真治が、不思議なことにドラマが進むにしたがって、目に見えて芝居が良くなる。芝居の始めでは、明らかに役柄との距離を感じたが、だんだんに追い詰められて死が身近になる終盤になると、迫真とも言える芝居を見せる。一本の芝居の中で、スタートとゴールにこれほどの差を感じさせる役者も珍しい。最後の場面では、モーツァルトが彼に憑依しているのではないか、とさえ感じた。彼の役者の生理として、下品で猥雑極まりない姿のモーツァルトよりも、死の影に怯えるモーツァルトの方が性に合うのだろう。内山理名のコンスタンツェ、どうしても男優二人の陰にかすむ嫌いがある。武田真治同様に、下品さを演じるのにいささかのてらいがあるように感じた。

 

 

【追記】

訂正だ。どうやらモーツァルト演じた武田真治は当時39歳だったらしい。それ迄に『エリザベート』のトート役なんかもしているから、華やかなキャリアは十分積んでいる。

中村氏の批評を読んでなんとなくちょっと分かる。多分照史の方が若い分幸四郎さんの演出に素直だったんだろうな〜。彼も必死に食らいついていったんだろうし、生来の性格やきっちり望まれるものをという思いは強いだろう。

幸四郎からすれば望外の出来だったのかも。言い過ぎか?

一幕は元気過ぎて突拍子もないが、嫌味もなくモーツァルトの天才さと変なとこを明るく陽性に演じていた。だからこそ二幕での落差が活きるんだろうが。

照史の素直さ。そこが武田真治との違いかなと思った。

演劇批評を読んで思ったことです。

 

 

 

”以下拾い物のモーツァルトに関する感想とインタビュー 最後に照史なにわぶ誌”

 

●武田のモーツァルトは、今回初役だからまだ固さがあるのは仕方ないところだろう。前に息子の市川染五郎がやった時は、歌舞伎で鍛えた身体性ゆえか舞台上でのスピード感があったように思うが、武田のモーツァルトは、モーツァルトの子供じみた心情や、最終局面になって出てくる、父親へのコンプレックス、怖(おそ)れなどをていねいに出している。


武田真治は,現代若者気質そのものといった感じの元気で軽薄なモーツアルトを演じていました.内山理名はオキャンなコンスタンツェを好演していました


染五郎さん、映画と比べると美しいモーツァルトでした。 いえ、やっぱりおバカでお下品なんですけど、原作通りやると日本のお客は引いてしまうので、今年からは少々マイルドな表現にしたとか…。 そのせいか、衣装も以前の公演スチールにあった爆発したよーな鬘は無く、パンクでド派手だけど良く似合っていて、目の保養~でした。

下品なところが多々あったのですが・・・私は苦手ですぅ。染五郎さんを正視できませんでした(笑)。モーツァルトが、卑猥な言葉ばかり連発する、行儀の悪い、軽率な、子供っぽい青年である(パンフレットより)というのが本もとの設定ですから仕方ないんですけどね。あれでも外国バージョンよりはずっとマシなのだそうです。

 

市川染五郎さん。登場シーンで緊張が伝わってきました。気が張っていて笑えない。声が割れてたのも残念。やっぱり2日目って役者さんは不調ぎみなのかも(笑)。でも中盤を越える頃からそんなのどうでもよくなりました。だってキレイなんだもの!彼は染五郎じゃなくなっていました。モーツァルトでした。不幸な少年でした。
 染五郎さんは「前回までは天才だけれど最後に死ぬところでは、人間として見せようと演じました。でも今回は、人間的な部分をまったく感じさせないモーツァルトで行こうと思います。」と記者会見でおっしゃっていたそうですが、私はこの解釈がとても良かったと思います。

 

●──今回モーツァルトとコンスタンツェの顔ぶれが変わり、お二人の印象と、それを受けて桐山さんと大和田さんがどう感じられたか。

幸四郎 私はお二人をみた時、二人とも役になりきってる。俳優の中によく、普段は面白いんだけど舞台に立つと何だかつまんなそうな俳優さんっているんですね。自戒の念を込めて思いますが、逆でないと役者はいけない。普段はもう死んでていいんです(笑)。舞台の上に立ってる間だけは、自分は芝居をしているのが嬉しくて楽しくてしょうがない、これが私の生きがいです、みたいなことを感じさせる演技が、二人にはあります。そして二人が、歌舞伎座にご挨拶に来て下さった時、稽古は好きですか、嫌いですかと聞いた時、好きですと二人とも仰った。桐山君は凄く達者な役者だと思ったので「ご自分のアイディアで演技をしたの、それとも演出家のですか」と聞いたら「演出家の先生から、一から教えて頂きました」と。演出家にとって大変嬉しい俳優。

 

●大阪でカンパニーみんなで焼肉食べに行ったんやけど
時間が遅かったので幸四郎さんと美帆ちゃんは早めに帰宅したので締めの挨拶俺がすることに…

その時幸四郎さんと同じ450回以上アマデウスに出ている松本高麗五郎さんが
「僕は初演から全てのアマデウスに出演してますが桐山君のモーツァルトが1番だと本当に思うよ。」
って言って下さりました
 
もー桐山の目がみるみる赤くなり言葉がつまり...やばい "ってなった時他のカンパニーの方が先に号泣...笑
おいそこ俺が泣く所でしょ!流石につっこんだわ!笑
やっぱりみんなで大笑い
本当に俺は人に恵まれました

幸四郎さんにも本当に感謝してます。
まずモーツァルト桐山照史にしてくれた事1番感謝してます。
「照史君には元気貰ってる」とか「照史君はもう大丈夫!自信のあるモーツァルトを演じてくれてる」と嬉しい言葉もいっぱい下さりました!

凄い役者は舞台に出ると金の粉が降る。みんなが釘付けになって目が離せなくなる。幸四郎さんから教えて貰いましたが幸四郎さんが1番そうだと思います
俺も幸四郎さんみたいな役者になりたい。
いや、なります。

 

 

 

最後の照史の文章ぐっときた。

照史がんば。

応援するよ。ずっと。

本当に素敵な経験だったんだろうな。

 

あ、松本さん…幸四郎さんがいない場だからそこまで言ってくれたのかなと。同席者が泣いちゃうってことはガチの感想だったんだろうな。